What a wonderful time! in 維摩会春秋館 (維摩会春秋館で過ごす素晴らしい時)NO13

What gives people boundless benevolence  

人々に限りない慈しみの心を与えるもの

 

仏教の修行法で

四無量心

(自分以外の人々を優先する心が計り知れない程大きい心)

というのがありまして

その1つに慈無量心

(人々に与える慈しみの心が計り知れない程大きい心)

というのがあります。

 

歌ははたして慈無量心

になりえるのでしょうか。

 

先日、維摩会の観相という講義で

JPOPが紹介されていたんですね。

 

そこで、驚異的な音域と歌唱力を持つ

歌手が歌った

「行かないで」の歌声に

圧倒されまして

とめどなく涙がながれました。

 

今までにも歌を聞いて

魂が揺さぶられるような

思いをしたことは

何度もありますが、

 

これほどまでに

感動したことがあったのだろうか

と思うほどでした。

 

まだ20代でカザフスタン

ビマシュ・クダイベルゲン

という名前です。

 

日本語の美しさと悲哀、情感を

しっとりとそして情熱的に

透明感のある厚みのある豊かな声で

格調高く表現してくれていて

まるで日本版のオペラを

聞いているようでした。

 

What a wonderful song he sings!

なんて素晴らしい歌なんでしょう!

 

日本の歌をこんなに素敵に歌ってくれて

日本語にぞっこんほれ込みました!

彼のおかげで日本人に生まれたことを

誇らしく思います!

 

このような歌声が世界に広がっていったら

人々の心はどれだけ癒されるでしょうか!

 

御釈迦さまは、

音楽というものにも執着をしてはならない、

と仰っておられます。

 

最終的には

このような歌というものも

超えていくものであると

思います。

 

修行が進んでいけば、

このような歌声を必要としない時が

くるのでしょう。

 

これもある意味すごいこと

であろうかと思います。

 

まだまだ、

道のりははるか彼方に思えますが

一歩一歩進んで行きましょう。

 

この歌声を超える時を夢見て!

 

What      gives    people   boundless    benevolence 

もの、こと/ 与える/  人々に/  限りない   博愛、仁愛

ここでの what は関係代名詞で、最後に訳します。

 

What gives people boundless benevolence  

人々に限りない慈しみの心を与えるもの

空海密教美術展 pp123