What a wonderful time! in 維摩会春秋館 (維摩会春秋館で過ごす素晴らしい時)NO21

Total Unwiseness

癡(チ)

Three Poisons       extremely strong desire

                               violent uncontrollable anger

                               total unwiseness

 

三毒      貪(トン)  瞋(ジン)  癡(チ)

 

キンモクセイの香りが

少し前までは

可憐に咲き誇っていましたね

朝、この香りをかぐのが

とても楽しみでした

 

と思っていましたら

あっという間に

季節が移っていって

しまいました

 

本当に常ならずだな

と思いますね

 

前回は

仏教の最も去り難き煩悩として

貪・瞋・癡の

貪・瞋についてお話してみました。

 

今回は

癡(チ)にチャレンジしてみようと

思います

 

ところで

情けは人のためならず

というのがありますね

 

これは

情けをかけると

それはその人のためにはならない

という意味と

 

情けをかけるのは

人のためではなく

いずれはそのかけた情けが

巡り巡って

自分に戻ってくるんだよ

という意味がある

 

と聞いたことが

あるのですけれど

 

皆さんは

どちらの意味だと

思いますか

 

私は

後者の意味だと思っています

 

なぜかって言いますと

人にたまたま親切にしたときに

ついついお礼を言ってほしいな

なんて思ってしまっていることがあって

 

大抵の場合

お礼を言ってくれますので

そんなときは

やっぱり嬉しくなりますが

それでも

相手がお礼を言わないときも

あったりしますよね

 

そんな時に

この情けは人のためならず

を思い出したりします

 

でもそのようなこと抜きにして

人に優しく出来たら

それだけでなんだか

嬉しいものですね

 

9月の始めに

本校では文化祭が

ありました

 

私のクラスでは

トランプなどのゲームを

企画していたようです

 

それが9月に入って

すぐにその企画が

ボツになっていたことが

発覚しました

 

その企画を仕切っていた

クラス代表の生徒が

企画が通ったと

勘違いしていたようです

 

トランプゲームは

時間がかかり

たまり場になってしまう危険性が

あったからというのが

ボツになった理由でした

そのことが発覚して

てんやわんや

になってしまいました

 

夏休み中も

準備をしていたようなのですが

そのクラス代表の生徒と

その他の生徒が

ちょっとあったようで

その代表の生徒は

さらにやる気を

なくしてしまっていました

 

文化祭に参加できるのだろうか

どうするんだろう

と私は内心心配でした

 

そう致しましたら

いつも当たりの強い女子生徒が

中心となって

ほとんど徹夜して

企画を

考えてくれました

 

学校には様々な教科の先生方が

おられるので

それぞれの先生方にお願いして

ご自分の教科に関連した問題を

三択で答えられるように

考えて頂き

 

後はイントロクイズも交えて

ビンゴも取り入れて

とてもバランスよく出来上がりました

 

正直言いまして

私の教師生活で

一番高校生らしい出し物だった

と思います

 

クラスの生徒が

皆で協力して一丸となって

来てくれた人々に

とても楽しそうに

応対している姿を見て

私はとても嬉しくなりました

 

こんなに素晴らしい文化祭になるなんて

とても想像できなかったからです

 

おかげさまで銀賞を

取ることが出来ました!

 

でも文化祭が終わった後に

中心になって

仕切ってくれた女子生徒が

自分たちだけが

大変な思いをした

と言い始めたのです

 

それでいろいろあったのですが

私はその生徒に

次のように言いました

 

宇宙にはね

目には見えないのだけれど

手帳があるんですよ

 

その手帳にはね

私たちの善い行いも

悪い行いも

全て記録されているんですよ

だからね

自分のやった善い行いが

たとえ人から

評価されるようなことが

なかったとしても

陰徳、つまりね

善い行いが心に

貯金されていくことに

なるんですよ

 

そしてそれは

あなたが困った時に

必ず力添えをして

もらえるのですよ

 

例えばね

事故にあって亡くなる人と

奇跡的に助かったりする人

がいるよね

 

それはこういうことが

関わっているのではないか

と思うのですよ

 

その生徒は

不思議そうな顔を

していました

 

その生徒はその時から

少しずつ変わってきているように

思います

 

つくづく

自分も何で私だけ

こんなに大変な思いを

しなければならないのだろう

と思うことがよくあります

 

特に、やってもやっても

仕事が終わらない

そんな時は

本当に叫びたくなって

しまうんですね(笑)

 

いけない、いけない

なんで自分だけという意識は

次の悪い果へと

つながっていってしまうのですから

 

つまり

嫌々ながら行えば

それは悪い因となる

 

感謝して行えば

それは善い因となる

 

そして今の私は淡々と

行ってみようか

と思っているところです

 

まさに今の意識が

行動に現れて

私たちの未来を

作っていく

 

そう考えると

今のこの一瞬一瞬を

大切にしたいと

思います

 

Total    Unwiseness

完全な   知恵の無いこと

癡(チ)

は上記のような理(ことわり)が

わからないことを

言うのではないかな

と思います

 

こんな風に

考えられるようになったのも

維摩会で仏教哲学を

学んだおかげです

 

仏教ってなんて

面白いんでしょう!

 

How wonderful Buddhism is!

(仏教って何て素晴らしい!)

 

仏教哲学は

生き方を変えます

 

Total Unwiseness

癡(チ)

Three Poisons       extremely strong desire

                               violent uncontrollable anger

                               total unwiseness

 

三毒      貪(トン)  瞋(ジン)  癡(チ)

 

華やぐキンモクセイ